《完》愛さずにはいられない【BL】

 「お兄ちゃんなんて大キライ!!」


 くるみは頬を膨らませて俺の部屋を出て行った。


 嫌いと言われるのは茶飯事だから慣れていた。


 俺は鞄を持って階下へと降りる。


 キッチンに居たお袋にくるみはネクタイを結び直して貰っていた。


 「お兄ちゃんはケチだから…お母さんにして貰ったわ!」


 「あ、そう…」


 「二人ともいってらっしゃい!」


 「……いってきます」


 俺は先にローファを履いて…玄関を出て行く。


 「待って!!お兄ちゃん!!」


 



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