《完》愛さずにはいられない【BL】
 よく分からない…感情が俺の中で芽生えていた。


 給水塔の前で佇む二人。


 俺は二人の見えない死角から給水塔の裏に回って…身を隠して…

 二人の様子を見つめる。


 「利遠君…私と付き合って…」


 「…俺…今…誰とも交際するつもりはないんだ…すまない…元宮さん」


 以前の利遠ならラブレターを読まずにゴミ箱に捨てたり…

 コクられたら…キレたりしていたのに…


 利遠は冷静に優しい態度で対応していた。
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