K・M ~カイとミワの恋物語~
そんなこんなで始まったカフェ営業。
最初は乗り気じゃなかったタクトもお客さん相手にかなりなりきって接客している。
でもアヤネちゃんはちょっとふくれっ面。
「アヤネちゃんどないしたん?」
俺が聞くと、
「…タクト目当ての女の子の客ばっかり…」
…だそうだ。
「まあタクトには浮気する勇気なんかないから心配せんでいいと思うで!」
俺がフォローすると、
「……まあそうだよね!」
なんかヒドイ気もするが納得してくれた。
その日の売り上げはうちのクラスがぶっちぎり一位。
タクト目当ての女性陣多かったからな…。
明日は休憩時間あるから吹奏楽のコンサートいけるな。
ミワちゃんの晴れ舞台…楽しみだなあ…。
「カイご機嫌じゃん、そんなに一位なの嬉しかった?」
「違うけどまあな~」
「…?」
帰り道、タクトの頭の上にははてながいっぱいだった。