K・M ~カイとミワの恋物語~

「よっしゃー行くでー!」

見に行ったコンサートはすごかった。

俺は楽器とかあんまわかんないからなんとも言えないが、とにかく迫力がすごかった。

ミワちゃんしか見てなかったけど。

「ミワちゃん…楽器吹いてるところもカワええなあ…」

そんな感想をこぼしながらスーツに着替えていく俺。

「遠藤くーんご指名だよー…ふふ」

委員長が呼びにきた。しかも不吉な笑いを…。

「誰?」

「まあ来たらわかるって」

なんだろ。疑問を抱えて席へ行くと。

「……!」

「今だけ特別にお客さんとして許したの。びっくりした?」

「…うん…」

そこの席に座ってたのは。

「ミワちゃん…」

「…吹奏楽ので疲れちゃったので…」

「俺ご指名?」

「…他にヒマそうな人いなかったので!」

最後のほう妙に力がこもった言い方だった。

そして…なんか照れてるようにも見えるんですが…。
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