桃色!



「いったあ~い!!」

「ご、ごめんっ!大丈夫!?」




声をかけてくれたのは、




…………は、ははは蓮見くんではありませぬか!!?


あれ、待てよ、とゆうことは、あたしがタックルしたのも、蓮見くんだったのか!!


ああああ、もうなんか、いろいろどうしよう!?


「いやー、あたしは大丈夫ですけど、そちらこそ大丈夫でした??」

「女の子にぶつかられたくらいじゃ、何ともならないから大丈夫、それよりメロンパンは大丈夫?」

「へっ!?メロンパン!!?」

「うん、メロンパン。
返せやあああ!って走ってたでしょ?」



………ふふ。
聞かれてましたか。
ああ、ついてない、蓮見くん、あたしのこと、とんでもないゴリラ女って思ったかな、思ったよね、思ってるよね、うん。



「あ、あれはですね、久しぶりに買えたメロンパンを、クラスの男子にとられましてですね!追っかけてたわけです!!でも多分今ごろ教室で食してると思うんで!もういいんです!」

「え、じゃあ俺とぶつかったせいで、取り返し損ねちゃったわけだ…?」

「いや、そーゆうわけじゃ…」

「ちょっと待ってて」


そう言うと、蓮見くんは教室に入って、
…メロンパンを持ってきた。
え、ナンデ?


「これ、お詫びにあげるよ、学食のじゃないけど、おいしいと思うし!」

「え!?いや、いいよ!?」

「いいの、じゃなきゃ俺にも罪悪感残るし、もらっといて!
あ、俺用事あるから、行くね」


そう言って蓮見くんは去って行かれました。




チッチッチッチッ…




ちょ、待てよ、うん、今あったことを整理してみると、つまり…、あ、あたし…


ははははは蓮見くんと会話しちゃった!?
しかもロングバージョン!!?
メロンパンまで貰っちゃったし!?


今、あたしの脳内は、確実に大パニックを起こしている!!




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