桃色!



図書室でね、本を大量に借りて、帰るとこだったのね。

何気、読書家だったりするんだよねーあたし。

手に持った本の山のおかげで、今度こそ前方不注意になっていたわけさ。

うう、それにしてもまた顔面強打してしまったわ…。
痛い痛い。


はっ!!
誰も見てないよね………!?



「大丈夫ですか…?」


げっ、見られてたか。
恥ずかしい…。

「だ、大丈夫です大丈夫です!あはは~」

赤面しながらも、声をかけてくれた心優しいお方の方を振り替える。




こ、これは…!!!



「蓮見くん!!!」

あ、思ったこと、つい口に出してしまった。

「え?は、蓮見ですけど…」


はっ!
今がチャンス!?
お礼や自己紹介、もろもろを実行するチャンスやないかー!!?


「あのっ!お昼はありがとうございましたっ」

「え、お昼??」

「はいっ、蓮見くんのメロンパンのおかげで、空腹をまのがれることができましたっ!」

「ああ、お昼の、君だったんだ、ごめん、顔よく覚えてなくて…」


…………ふははは。

ほーらね!やっぱりね!!
覚えておられませんでしたね!

まあ、別にあたし、目に焼き付くほど可愛くもないし、美人じゃないしね!!

う、自分でゆっといて、なんか悲しくなったわ。



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