桃色!



あ、なんで羨ましいか、だったね!


うん、全く面識ないんだけど。

蓮見くんは、一応あたしの好きな人………?になるのかな。

ああ、あたしなんかの好きな人と名乗らせるには申し訳なさすぎるぅぅ!!!!


別にあたし、面食いなわけじゃないし、なのに何で好きなんだろう。
いや、好きとゆうか、憧れかもしれないっ。


とにかく、あたしには自信がない。
だから、さっきの子たちみたいに、おおっぴらに「きゃー!」とか、「かっこいー!!」とか、騒ぐ勇気なんかない。

あんな風に騒ぐなんて、くだらないわよっ!とか言ってるけどね、実はちょっぴり、いや、すごく羨ましいんですよね…。





1年は8クラスあって、1組から5組までが同じ階に並んでいる。

6組から8組は1つ上の階にあるのね。



昇降口から階段を上がったら、最初に5組があるから、教室に行くまでに、蓮見くんをチラ見できたりする。

チラ見とか、キモい?
…キモくない、キモくない!!



まあ、運良く見えることなんて、そーないですけどね。

だいたいは女の子たちに囲まれてますから!

でも、蓮見くんは全くチャラチャラしてなくて、やんわり女の子たちを避けたりしてるんだよねー。
彼女はずっと居ないみたい!

あんだけモテるなら、彼女の1人や2人…
いや、2人いたら困るんだけど、うん、まあそのくらい余裕で居てもおかしくないじゃん!?

だけど、今はサッカーにしか興味ないっぽくて!
そんなとこもいいよねー。



…はっ!
つい5組の前で、にへにへしてしまっていた!!
まずいまずい。



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