桃色!



5組の前で蓮見くんと別れて、自分の教室に入ると、私の席で遥が待っていた。



まーた嫌味言われるのかぁ??
だるー。
早くしてくんないかなー。



「お前、思ってることが顔にですぎ…」


おおおっと!
さっき思ってたことが遥に伝わってしまったらしい。



「んで?何か用っすか??」

「なんだよお前、蓮見と話してる時とは大違いじゃん」

「はあ?何が言いたいんですかー?」

「お前、蓮見が好きなわけ?」



…………………。

いや、そりゃあ毎日毎日、話しかけに行ってたらバレバレなのかもしんないけどっ!


遥にバレたら、ロクでもないことになりそうだよね。

ここはシラをきるべきなの!?



「べっつにぃー、てかそんなこと遥に関係ないじゃん」

「へえ、好きなんだ」

「なんでやっ!!」




やばいやばいやばいやばい。
絶対絶命、大ピンチ!!!!!

あたし、そんなに嘘つくの下手くそだったかな!?
名演技だったのに!!!





もうここは…………
あれしかないっしょ。










「……だったら何なのよ!!」










そうデス、開き直りデス。
一番タチが悪い、それです。




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