俺の天使

「はる…き」


萌香の苦しそうな声。


「あ、ごめん」


やっと正気に戻った俺。


「もう、遥樹ってば!勉強するんでしょ」

「はは、そんな真っ赤な顔で言われても怖くなーよ。
 逆にもっとしたくなる」


半分本気で半分冗談の俺の気持ち。
萌香に気付かれるかな?
気付いてほしいと思う。
でも気付かないでほしいとも思う。
身勝手な俺。


「ばか!」

「ふふ」

「…遥樹がちゃんと教えてくれたらいーよ」


萌香は小さい声でいった。
聞こえてないとでも思ってんのかよ。
丸聞こえだから。


「覚悟しとけよ」


そういうと萌香の顔は真っ赤だった。
どんだけ可愛いんだよ。

俺、落ち着け。
なにがあっても萌香が嫌がることはしちゃいけない。
つか、しない。

可愛いって愛おしいって何回も思う。
大事な大事な彼女。


そんな彼女と一つになる日はまだまだ先だと予想するよ。


< 13 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop