俺の天使
「はる…き」
萌香の苦しそうな声。
「あ、ごめん」
やっと正気に戻った俺。
「もう、遥樹ってば!勉強するんでしょ」
「はは、そんな真っ赤な顔で言われても怖くなーよ。
逆にもっとしたくなる」
半分本気で半分冗談の俺の気持ち。
萌香に気付かれるかな?
気付いてほしいと思う。
でも気付かないでほしいとも思う。
身勝手な俺。
「ばか!」
「ふふ」
「…遥樹がちゃんと教えてくれたらいーよ」
萌香は小さい声でいった。
聞こえてないとでも思ってんのかよ。
丸聞こえだから。
「覚悟しとけよ」
そういうと萌香の顔は真っ赤だった。
どんだけ可愛いんだよ。
俺、落ち着け。
なにがあっても萌香が嫌がることはしちゃいけない。
つか、しない。
可愛いって愛おしいって何回も思う。
大事な大事な彼女。
そんな彼女と一つになる日はまだまだ先だと予想するよ。