俺の天使
ある日の学校の帰り道。
萌香といつも通り家に帰っていた。
「ね、遥樹」
「どうした?」
「あたしの家、寄ってってね」
「え?」
「いや?」
「嫌じゃねー」
嫌じゃねーけど…いきなり過ぎるだろ。
心の準備が…!
萌香の家にあがるなんて初めて。
なんか嬉しい。
「遥樹」
「ん?」
「なんかボーっとしてたよ、大丈夫?」
「あぁ、平気」
「そっか、よかったぁ」
そんな可愛い顔で俺を見るなよ。
心臓バクバクしてんだよ。
「着いたよ」
「え、あ、わりボーっとしてた」
「なんか今日ボーっとしてばっかり」
「悪いって」
「いいけど…」