俺の天使

しばらく会話がなかった。
けど気まずい空気とかじゃない。


「ねぇ…遥樹」

「ん?どした?」

「あのさ…」


萌香は照れているのか、下を向きながら歩いてる。
前向かねーと危ねーぞと思った。


「なんかあったか?」

「えと…勉強教えて下さい」


なんだ、そんなことかよ。


「んなの全然OK。むしろ教えてーし」

「よかったぁぁ…」

「そんなに緊張したのかよ」

「だって勉強教えるの嫌だよなって、面倒くさいよなぁって思ったの」

「思わねーよ」


なんでそんなに俺に気つかうんだ。
俺の前では素直で居ろよ。
全部受け止めてやるから。
じゃねーと俺が不安になるんだよ。


< 8 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop