離れていても、恋してる。
第五章
夢に思っていた事
帰るときにひろが深呼吸してこういった。
「俺達より戻したよな?」
「さぁ?どうだろ?」
ちょっと意地悪してやろっ…。
「えっ!?キスしちゃったし…。」
「…ま、そうだねっ。」
やっぱり許してやろう!
「今度は絶対みさきを離さない。」
「うんっ。絶対にね!約束だよ!!」
「あぁ。」
と一言いってポケットの中をガサガサと何かを探している。
ひろは小さな箱を私に差し出しながら
「まだまだ先の話だけど、結婚を前提に俺と付き合ってくれませんか?」
と言った。
その小さな箱の中には指輪がはいってあった。
もちろん答えは決まっている。
私が前から夢に思っていた事――。
こんな事があったらと―――
それが今、実現した。
「はい。」――――――
END