何故か私、不良の彼女になりました
ひとりは今朝ぶつかった、あの金髪の男。
もうひとりは淡い水色の髪の毛をした男だった。
マキは円香を素早い動きで背後に隠す。
金髪男は教室一体をぐるりと、髪とは反対の暗い闇色の瞳に映した後、こちらに視線を向ける。
バチッと音が聴こえたような気がした。
背後に隠れていながらもひょっこり覗いていた円香は、金髪男とおもいっきり目が合ってしまったのだ。
円香は男から視線を逸らそうとしたが、それは叶わない。
動けなかった、まるで彼の瞳に捕われてしまったかのように。