何故か私、不良の彼女になりました


「悪いけど君。僕達についてきてくれないかな?」


人の良さそうな笑みを浮かべる水色髪の男。

そう彼に指名された円香はビクリと肩を揺らし、マキは何も言わず、ただ眉を寄せる。


「……そんなに睨み付けないで。綺麗な顔が台無しだよ?」


円香を庇うように立つ彼女に目線をかえ、また笑う。

そんな男をさらに睨み付けるマキに、困ったなと流れる様な髪色に指を絡ませた。


第二ボタンまで外し、多少は着崩れている。

だが、それ以外は何もしておらず、ましてや金髪男みたいにアクセサリーもつけていない。

それがまた彼の妙な色気、色白さを引き立たせている。

瞳は暗く、深い色。

決して鋭いわけではなく、男にしたら少し大きめの瞳。

鼻は高めで、薄い唇。


彼もまた金髪男と同じく容姿端麗で、長身。



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