何故か私、不良の彼女になりました
「円香から俺に好きだと伝えてきたからだ」
「はぁ!?」
勝ち誇った顔をする彼に目を丸くするマキ。
信じられないと円香に視線を移し目で訊ねると、彼女はブンブンと手と首を一生懸命に振り、全身で否定をあらわにする。
その様子にマキはホッと安堵の表情を浮かべた。
「円香はそんなこと言ってないって言ってるけど」
彼女の言葉に円香はうんうん頷く。
そして今度は少女が遠慮がちに口を開いた。
「あの…、どうしてそういうことになっているのですか?」
困惑した表情を浮かべる円香と、心底理解出来ないとため息を吐くマキ。