何故か私、不良の彼女になりました


「か、可愛くなんかないです!」

「…ふぅ」

「何ですか、そのため息」


歩きながら、なんとも憂の表情をする彼女に、何でこうも色っぽくなるのだろう、と羨ましい気持ちと一緒に疑問符を浮かべる。


マキは、黒にちかい茶色の背中まである長い髪に、髪色と同じ少し釣り上がった瞳。綺麗な白い肌にすらりと伸びた背。

まさにモデルのような容姿だ。


対する円香は、ボブショートのふんわりした黒髪に同じ色のぱっちり瞳。ちょっと小麦色にちかい白い肌に小さな背格好。


なんとも正反対な容姿を持つふたりは、今日から高校一年生である。



< 4 / 97 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop