何故か私、不良の彼女になりました
「帰んぞ」
正しく、そこにいたのは昨日と同じ登場の仕方をした不良二人組だった。
教室も昨日と同様シーンとなり、一切物音がしない。
今朝以上に静かな教室。
隣のクラスから騒がしい音が耳に届く。それでも、誰ひとりとして動くことも喋ることもしない。
否、出来なかったのだ。
「…早く来い」
彼はいつまでもその場から動かない円香達に眉間に皺を寄せる。
円香とマキは顔を見合わせ、浮かない顔をしながらも彼らの方に足を向けた。