毒舌最強少女の日常
事情は分かったから山崎は追い出した。
沖田さんが抱えている斎藤さんを見ると、着物がブカブカすぎて哀れだ。
「沖田さん、前に私が(不本意に)子供になったとき、貴方の子供時代の服を借りたらしいですが…、斎藤さんには貸さないんですか」
「えぇー」
「なんで嫌そうなんですか」
「だっていつ元に戻るか分からないんですよ?戻るとき、着物破けますよ?瑠偉さん、斎藤さんの裸見ちゃいますよ?良いんですか?」
「斎藤さんには悪いがこのままでいてもらいましょうか」
すまないな、斎藤さん。
くしゃくしゃと、斎藤さんの髪をかき混ぜるように頭を撫でる。
すると、
「う、……か、さん」
「は?」
「かぁさ、ん」
そう言って、斎藤さんは私に抱きついてきた。
……母さん?
今まで大人しかったから気づかなかったが、どうやら精神まで幼児化しているらしいな。