毒舌最強少女の日常
『まぁ、いいや。ほれ。』
そう言って、瑠偉が差し出したのは、細長い包み。
「………なんだこれ。」
『筆。』
「筆?」
土方が包みを開けると、
深い藍色の筆。
瑠偉は土方の筆が古くなっていたことを知っていたので
新しい筆を買ったのだ。
『トシ、最近…てか、ずっと頑張ってるから、贈り物しようと思って。
でも男の好みなんざ知らないから、沖田さんについて来てもらったんだ。』
「………。」
『…まぁ、沖田さんは役に立たなかったけど。』
「………。」
『…トシ?』
「………。」
無言の土方は
(やっぱり浮気じゃなかったか…。)
と、内心ホッとしていた。