NAO
廊下は財布を持って走り出す人達で溢れていた。


...お昼、か。


教室に入って飛鳥と怜の元へ駆け寄る。




「奈緒!...どこ行ってたの?」

「ちょっとね。」

「目、真っ赤。どした?」

「...え?何でもないよ?」




2人の向こう側に、直がいる。


視線が合った。
あたしは思わず目を逸らした。


何でこんな時に目が合うかなあ?


自分の運の悪さを、恨んだ。
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