NAO
だって恥ずかしいじゃん。


告白された場面見てたって。


それでOKする直を見たって。


そのせいで落ち込んでるんだって...
言える訳ないでしょ?


直の手があたしを彼と向き合わせる。


正面から一瞬だけ見えた直の目は、悲しそうに揺らいでいた。


何で?


悲しいのはあたしで。


直は幸せなんじゃないの?


あたしは言ってしまおうと思った。


なぜかは分からない。


だけど直の目が...
なんだか脳裏に焼き付いてしまって。
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