NAO
そこに1人の老人の様な人が上半身を起こして、雑誌を読んでいた。


その人は目を細めてジィっと俺のことを見た。




「...もしかして、平内か?」

「そうだよ。」

「久しぶりだなぁ。
どうしてここに?」




俺は奈緒との経緯を話した。


そうか、玉木の娘さんか、と加地は呟いた。




「その、奈緒さんのことが、お前は好きなんだな?」

「...何で...っ!」




びっくりして思わず体がびくっと震えた。


ははは、と加地は笑う。
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