NAO
「本気じゃないっつうか。
高校終わったら、もう他人同士になってそう。
...そんな風になるなら、嫌だなあって思って。
中途半端じゃない?」




そこまで言って、やっと顔をあげた。


...そんなに目を見られたら、逸らしたくなるでしょ。


あたしは心の中で揺らいでいた。


もしそうなら。


あたしと直もそうなったら?


あの時は楽しかったね、そう言って終わり?


そんなのはあんまりだ。


今のこの必死な気持ちはどこへ行ってしまうのだろう?



「別に、奈緒と平内くんがそうなるとか、そう言う話してるんじゃないよ?
でもあたしは絶対そうなっちゃうから...
高校終わっても好きだったら、行く。」
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