NAO
飛鳥の結婚式の後の、電車の中。


時間が遅すぎて、ほとんど誰も乗っていない。



みんな1人ずつ幸せを掴んでいく。


だけど、その幸せの中には、辛い事もいっぱいあるんだ。


俺は父さんと呼べる存在がいなかった。


奈緒は小さい頃から両親がいない中で我慢してきた。


そんな2人だから、今の2人があるんだと思う。


飛鳥は、高校卒業直前に、立に告白した。


立は断った。


なぜかは分からない。


立だって、飛鳥のこと嫌いじゃなかったはず。


だけど断った。
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