NAO
女好きじゃないのに女好きと言われる俺。


エロいって言われたり、
良い男って言われたり―


そんなの俺の本性じゃない。


皆ちゃんと俺を見て欲しい。


だけどそんな事言えない。


そんなくだらない我が儘なんて、言えない。


だから俺は今までと同じ日常を過ごし続ける。


辛いけど、慣れてしまえば簡単なこと。



俺は目の前にいる女の唇にキスを落とした。


女が嫌らしい声をあげる。


“もっとして”と言っているようだ。
分かる。


俺はその要望に答えてやるだけ―
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