NAO
夢か...


大きな夢は無い。


ただ誰かに俺自身を見てもらいたいと思うだけ。


それから、何か大切な物が欲しい。


これって夢じゃなくて、願望じゃないか...
そう思ったけど、そのままを口にした。




「そうか。」

「...何で?」

「何がだ?」

「何で夢なんて聞いたのかってこと。」

「気になっただけだよ。」




変な奴。


そう思って横を向いた。


外はまだ明るかった。


職員室の中でこんな雰囲気を醸し出してるのは俺達だけで、周りは忙しなく動いていた。
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