NAO
夏休み明けからは少しずつ授業に出た。


加地の理科の授業には、必ず出た。


それでもサボりたい時はサボったけど。


でも出席率はかなり上がった。


そんな風にして受験シーズンがやってきた。


受験のしくみとか、良く分からなかったけど、取り敢えず行きたいと思える学校の試験は全部行った。


ほとんど内申はなかったから、偏差値の高い学校は狙えなかった。


その中の第2志望がこの学校。


第1志望は、遠いから受かったけどやめた。


そんな季節の中のある日。
俺は聞いてしまった。


もう2度と忘れられない言葉たちを。
< 52 / 178 >

この作品をシェア

pagetop