NAO
なんだか俺は裏切られた様な気持ちだった。


俺はお前の夢、1つだけ叶えたよ。


だけど...


加地は自分自身の夢を、叶えなかった。


何でだよ。


俺だけ頑張ってんじゃんか。


不公平だ。


馬鹿みたいじゃん...


加地に対する負の感情しか湧いてこなかった。


あぁ、そうか、と呟いて加地の前から姿を消した。


あれからまとももに話していない。


卒業式も、一回も顔を合わせられなかった。
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