NAO
「もしもし?」

『奈緒?あなた今どこにいるの!?』

「どこって...
駅の近くだけど。」

『早く帰って来なさい!今日はおじいちゃんとおばあちゃんが来る日でしょ?』

「...え?」

『とぼけたふりしないの。
とにかく帰って来なさい?』




それだけ言うと電話は切れた。


さすがお母さん。


手慣れたもので、相手に有無を言わせない。


携帯をしまうと、飛鳥に聞かれた。




「どしたの?」

「あたし家帰らなきゃ。
...月曜日にね!」
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