NAO
自分にそう言い聞かせ、校門をくぐった。


屋上を見上げてみる。


...今日は誰もいない。


そっか。
俺は少し気分落ちしたけど、今日はいきなり会っても意味がないんだという事を思い出した。


今日は奈緒に会う前に、あいつと別れる。


携帯を取り出して、あいつにメールを送った。




<大事な話があるから、ちょっと出てきて欲しい。
第2校舎の屋上で待ってる。>




いつも行くのとは違う屋上を指定した。


奈緒に見られたくない。


ただそれだけの理由で。
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