NAO
普通に綺麗な顔立ちの女が、俺の前に立っている。


ごめん―


初めて心から謝った気がする。


そいつは鼻を啜って俺に言った。




「上手くいかなかったら、あたしのとこ来てよ?
...あたしの方が先輩なんだからさ、ちょっとは頼ってよ。」

「うん、分かった。」




年上らしく、俺の前からさらっといなくなってしまった。


同学年の様に、ねちねちしていない。


これで良いのかな。


...いいんだ、きっと。


俺は自分の信じる道へ進むよ。
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