NAO
鞄を取って教室へ向かって歩き出した。





「よ!遅いな、今日は。」

「...そうか?いつもこんなんだけど。」

「そうかもなー。
今日なーは?一緒じゃねぇの?」

「?一緒じゃないけど。」




立と並んで教室まで歩いた。


立と俺はほとんど同じくらいの背格好だ。


結構いい顔してるよな、こいつ、と思った。


俺が立の顔を見ていると、なんだよ気持ちわりいな、と俺の頭を叩いてきた。




「は?ひでぇわ。」

「気持ちわりいんだよ、だから。」
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