NAO
笑いながら席に鞄を置いた。


奈緒の席は空っぽだった。


鞄も、そこにいるべき人も、いない。


珍しいな...


いつもは鞄だけ置いて、屋上に行ってるはずなのに。


滅多に休まないのに。


計画がめちゃくちゃだ。


あーあ...
そう思いながら、席に着いた。


もう授業が始まりそうだ。


教師が入って来た。


禿げてて、加地の面影を少し感じさせられる。


...あいつ、いま何してんだろ―
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