【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下
春風はすでに別室で地獄のトレーニングを始めているらしく、四人で歩き始める。


豪邸のでっかい庭を抜けた先に行くと、それはもう立派な道場があった。


「う、うへー……こりゃまた、ご立派な道場で」


中は畳もちゃんと整備されてて、独特の優しい香りが広がっている。


「さてひよこ、合気道、薙刀、空手、どれからしてみる?」


先頭にいたアッキー先輩が私の方を振り向き笑う。何だかんだアッキー先輩も楽しそう。もしかしたら自分もトレーニングに飽き飽きしてて、あの提案したんじゃねぇの?


「じゃあ……とりあえず空手、から」


そう答えると、アッキー先輩の隣のあおちゃんも私の方を向きニンマリ笑った。
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