【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下
金持ちの家って、ガチで何でも揃ってる。そう思う。
「あははー。ひよこ、勇ましいね。似合ってるぅ!」
「それ本気で言ってるならぶっ飛ばすけど」
私は空手の胴着を着用している。もちろんアッキー先輩ん家の物である。
あおちゃんは私のみたいなパリッパリの新品じゃなくて、着まくってる感ハンパないふにゃっとしたやつ。
その生成りの胴着を赤い帯で絞めたあおちゃんに嫌な予感。
「おい、その赤ってどれくらい強いんだ?」
この生徒会メンバーにいるんだ、ねぼすけと言えど、あの怪力を考えても、絶対に強いだろう。
「んー……俺は十段だけど。あ、一応範士だよ」
え、それって一番強くね?黒帯より上じゃね?勝てなくね?