【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下
そんな私の考えなんか筒抜けなのだろう。皆川会長は鼻で笑うと、美しい、高慢な笑みで眼鏡をくい、と上げた。


「キングコングの体なんてこっちが萎えるから心配しなくても襲いやしねぇよ、バーカ」


「ちっ!嘘でもいいから欲情するけど僕は君が心配だから見せて下さいとか言いやがれってんだ。あのエセ爽やかな顔でな」


まあ皆川会長の性格なんかこちとら把握し切ってるから、言わないのなんて知ってるけど。


皆川会長が、一瞬だけ見たこともないような優しい微笑みを私に向けた。


しかし、それに驚く暇もなく、次には躊躇いなく私の着ていたTシャツを捲り上げる。

もうそれに抵抗する気力もなくて、私も一緒になって自分の腹を覗いた。
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