【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下
「あれ?影虎は?」


「彼女から呼び出し。仲良し四人組で花火だとさ。あーあ、青春だねー」


試合を終えてぐったりした春風を余所に、私と龍兄は会話を始める。


「陽菜子も練習試合するだろ?それが終わったら俺らも花火する?春風も息抜きしなきゃー!」


はあ、なんて出来た兄なんだろうか龍兄は。あんなにぐったりしていた春風はシャキーンと顔を上げ、目を輝かせているではないか。


「さーて春風、早く回復して、次、私と試合ね。ハンデなんか付けないから」


「えーマジ!?無理無理!俺、キングコングには勝てないよぉ」


マジだっつうの。私だって、自分のゴールデンウィークの地獄のトレーニングの成果を見たいしね。


っていうか、春風ってたまに失礼なこと言うよな。ホント、練習試合を良いことにいたぶってやろうかな。
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