【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下
その、突進してきて雑に繰り出された攻撃をひょいっと避けると、私は鳩尾を少し外して一発グーパンを入れる。


「へっ!動きは早いけど所詮女子だな。痛くねぇな」


いや、急所外してっから、オニーサン。ホントザコは手加減に気付けないから一生ザコなんだよな。


私に向かって跳んで来るのろい攻撃を全部躱し、次は脛を目掛けて優しめの蹴り。


「ぐ……糞が!」


「ねえ早く立ってよ。次はどこに優しく入れられたい?ねーねーどーこ?」


出来るだけ優しく笑ってそう言ってやると、ギャラリー達から同情にも似た声が聞こえてきた。


なんだよ、せっかく優しく時間かけていたぶってんのに、そんなリアクションしなくても良いじゃんか。
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