【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下
その後もチクチクチクチク攻撃してやった末、私は余裕で勝った。一撃も食らわないですっきり勝ったさ、ふん。
「おーこわ。ひよこ怒らせられねー、ははっ」
「あんたに言われたかないわ、この化け物が」
アッキー先輩がからかうように言ってきたのを、私は真顔で返す。
「なんだよーゴールデンウィークのは悪かったって!ひよこがいい筋してるから思わず……な?」
自分が戦うために歩き出したアッキー先輩は、すれ違いざまにそう言うと、私の頭をくしゃっと撫でた。なんて萌えの仕草しやがる。
アッキーの手には竹刀が握られており、私はニヤリとしてしまう。
わーお、殺る気満々じゃん。いーねー、アッキー先輩。カッコいいよ。