【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下
「ふふふっ!皆川君も喜ぶんじゃね?陽菜子の浴衣」


「喜ばねーだろ。あの皆川会長に限って」


だって私の見た目にデレデレしたことないもん。うん。可愛いのは認めてるような発言はあるものの、皆川会長は鼻で小馬鹿に笑うだけだし。


っていうか、あの皆川壮平が私に限らず誰かにデレデレしてるところ何て、ちっとも、もやっとも浮かばない、


「よぉし完璧!我が妹ながら、くっそ可愛いぞ!」


「うわ、動きにく。これじゃあ変態に襲われても蹴り入れらんないじゃんかー」


私が浴衣のあまりの動きにくさに顔をしかめると、影兄が苦笑い。


「今日くらい、守ってもらえばいいのに。皆川君に」


あの鬼畜がそんな紳士的なことするかね。いや、しないっしょ。放置して高慢に笑ってる確率高いわ。
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