【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下
「おう、そら、行く、か?」


「お?おおおおおう」


こんなどもった皆川会長初めてだから、私もだんだん恥ずかしくなってきてどうしたもんだか。


むず痒ーいままの展開で家を出ようとすると、後ろっからうざーい視線が突き刺さる。


私も会長もそれを感じて振り返ると、そこにはやっぱりクスクス笑う影兄の姿。


「皆川君、守ってやってね。今日くらいは」


「指図すんなうぜぇよ影虎、ひよこ兄のくせに」


いつから影兄に本性見せるようになったんだ皆川会長は。怖い怖い。


「あ、俺、皆川君とメル友なんだよねー。知らなかった?」


そんな私の考えを読んだのか、クスクス笑ったままの影兄が言った。


何なんだ今日の影兄は。兄貴風吹かせやがって。浴衣じゃなかったら回し蹴り食らわしてるとこだわ。
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