【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下
しばらく着いて歩くと、白い高い壁の前へたどり着く。


皆川会長は壁に着いたボタンで、暗証番号的なものを打った。


すると、壁についていたシャッターが開き、広い、石垣の庭が壁の奥から現れた。


その先にあるのは、灰色の、四角い、派手か地味かで言うと地味な、だけど普通より豪華な一軒家。



「なんか意外。ベッキンガム宮殿みたいな家だと思ってた。つまんねー」


「は?無駄だろ。んなデカイ家。まあ、別荘の方がデカイな。客も使うし」


別荘はデカイんか。っていうか、別荘持ってるってだけでスゲェっての。ボンボンめ、サラッと言いやがって。


しかしまぁ、やっぱり宮殿を期待してたからちょっと落胆してるわけで、私の頭って単純だな。
< 262 / 398 >

この作品をシェア

pagetop