【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下
私達の参拝の順番が回ってきて、会長とあおちゃんのボンボンズに参拝のしかたを教えるアッキー先輩。


「ほーう、賽銭というのか、このみすぼらしい箱は」


「みすぼらしいとか罰当たりな……って、皆川会長万札!?」


あろうことか皆川会長、賽銭箱に一万円を入れようとしている。ボンボンコエーよ!


「あ?神様に願うなら大金の方がいいだろうが」


「そういう問題じゃねえわ!……あのね、御縁がありますようにって五円入れんのが一番いいんだよ」


どうせ小銭なんて皆川会長は持ってないだろう。私は五円玉を渡す。


「そうか。庶民は上手いことを言う」


皆川会長は素直に受けとると、それを賽銭箱に投げ、習った通りに御参りする。


この人が自分で叶えらんない神頼みってなんだろう。なんて思いながら、私も御参りをする。


私の願い事は、うーん…………。
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