【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下
そして、父さん達が形作った餅を、元気っ子男子達が餅つきに参加して完成させていく。


「うわぁ壮くんあぶねっ!俺の手ダメにする気!?将来有望のギターボーカルの手よ!」


「フン、わざとギリギリにしたに決まってんだろ下僕影虎。ホントに潰すほどアホじゃねぇし」


「こわっ!壮くんだったらわざとつくそのうち!アッキーに交代!」


皆川会長以外ともどうやら友達らしい影兄は生徒会ぼっちゃまーズ達ともギャーギャー騒いでいる。影兄のコミュ力恐るべし。


「新年そうそう馬鹿ね、男子達って」


そんな様子を笑う彼女さん達。その穏やかな微笑みは、やっぱり女子って感じで私には出来ない代物だ。


「ホント、奴等に静な日常ってあるんですかね。私は体力持たなそうですよ。はー」


私が答えると、彼女さんが日だまりみたいな笑顔を向けた。


「でも、楽しそうじゃん、陽菜子ちゃんも」


あー、お見通しって感じね。すっかり女子と会話する機会が少なくなってしまった私は、答えに悩んで、頭をポリポリ、と掻いた。
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