【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下
ここまで人気者だったとは……イケメン集団、あっぱれ。


このままじゃ登校も出来ないし、私は学校の裏側に回り、フェンスを乗り越えて登校する。


「あーあ。イッテェなぁ。どうせブルジョア嬢ちゃんだろうし、治療代もぎ取れば良かった」


裏側は体育館に繋がっていて、外付けの水道がすぐ近くにあったため、私は手を流し、止まらない血を、ハンカチで止血する。


「……はぁ、あの調子だと、皆スッゲーお菓子やらチョコやらもらってんだろうな」


私の不細工マフィン、迷惑かもしんねぇなあ。一人で食っちまうか。


なんてボンヤリ考えながら、とりあえずちゃんと治療しとこうと、保健室へ直行した。


昨日までの頑張りは何だったんだろうか。義理すら渡せないなんて、切ねぇな、バレンタイン。
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