【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下
「朝から雌豚共に囲まれて大変だったから避難しに来たんだよ。お前以外の雌には流石に手出せないからな」


そんな私の疑問わ読み取ってか、皆川会長が喋る。っていうか、私にも手出すなや。


「他の皆は?」


「葵は菓子好きだから、全部もらってる。秋仁は生徒会室に鍵をかけてそこに避難してやがるらしい。春風は、俺の囮」


「わー、春風ドンマイ」


皆それぞれ大変な目に遇ってる模様。一番の被害者はおそらく春風だろうが。


「それより、早く寄越せよ。俺様達に作ったんだろ?リサーチ済みなんだよ」


チッ!どうせ、お喋り糞兄貴がばらしたんだろう。あいつ、家に帰ったらシメてやる。


「やんねー!あんたらは貰ったお菓子食ってろ!私のおやつだこれは!」


私が皆川会長にぷい、と背中を向けて、食いかけのマフィンにかぶりつこうとすると……。
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