【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下



1時間ほど昼休憩が挟まって、決勝戦。昼は影兄が持って来てくれたお母さん特製の弁当と、春風の弁当を半分取り上げて食ったから腹一杯だ。


どうやら勝ち残ったのは、ヤンキーの中では結構有名な族に所属している奴のよう。


《さぁ猛者共よ、オーディエンスを興奮させな!》


皆川会長の挑発的な号令で、あっという間に戦いが始まる。


「だー……かったる。腹一杯だし昼寝してー」


私はうーんと背伸びすると、ようやく相手と向き合う。


まあ喧嘩慣れしてるだろうな。今までのチンカス共みたいに、すぐこちらに突進して来ない。私がどう出るのか、様子を窺っているよう。


しかし、勝ち進んで来たとてチンカスに変わりはないわけじゃん?早くかかって来いや。面倒くせっ。
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