【完】会長様はご機嫌ナナメな皇帝閣下



そして、早朝5時。本当に朝からうちに迎えに来やがった生徒会メンバー。


何だかんだで良い子ちゃんな私は、逃げずにちゃんとボストンバッグを片手に春風とその迎えを待っていたわけだが。


私と春風は、開いた口が塞がらない状態。何てったって、目の前には未知の乗り物がやって来たのだから。


「な、何じゃこりゃ!この長い物体は……!」


「多分、リムジンってやつだよねこれ。うわぁ、うわぁ……!」


庶民の私達には乗ったこともない黒い車。そう。これ、リムジン。


「おうおはよう!ん?何だ二人してそんなマヌケな顔して。早く乗れよ」


後ろの窓から顔を出し、ひらひら手を振って私達に声をかけたのはアッキー先輩。どうやら、アッキー先輩の家の物らしい。
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