一番星のキミに恋するほどに切なくて。《旧版》
「あいつ…俺が一番大事にしているモノに手を出しやがったな…」
低く怒りを表した声でそう呟きあたしの首筋に口づけた。
「ん…ふ……」
あの男の人とは違う……。優しくて温かい…。
蓮さんに触れられる度に温かくなっていく。
「………触られた…だけか?」
蓮さんの問いに無言で頷く。蓮さんの吐息が肌に触れているのが恥ずかしい。
「…こんなやり方でしか…お前を慰めてやれない」
蓮さんは困ったように笑いあたしに口づける。
「んっ…蓮さ…ありがとう……」
そんな優しい蓮さんにあたしは笑顔を浮かべる。
このキスも、肌に触れた温もりも……。
恋人同士のする行為では無いけれど……。
蓮さんはあたしの冷えきった体と心に温もりをくれた。