一番星のキミに恋するほどに切なくて。《旧版》
「大好き…だよ……」
最後の手紙を書き終えて、あたしは机にペンを置く。
―ポタリ
その手紙の上に涙の染みが浮かび上がった。
「…大好きすぎて…こんなに苦しい……」
離れたくない…ずっと傍にいたい。
…死にたくない……。
「もっと…もっと生きていたいよっ…うぅっ…」
嗚咽が止まらない。
ずっと一緒にいたから…。
蓮はあたしの一部になっていた。今更離れるなんて…
考えられないよ………。
「こんなに好きなのにっ!!
どうしてっ…どうしてよ!!」
誰もいない病室で、あたしは泣き叫ぶ。
もう一人で辛い気持ちを隠すのは限界だった。
「あたしっ…死にたいなんてもう言わない!!
今は生きたい…蓮と一緒に…ずっとっ…」
結婚式を挙げて、子供が生まれて…
一緒にご飯を食べて、沢山思い出を作って……
ただ普通の事をしたいだけ。望んだだけ……。
どうして…神様はそれを奪おうとするの?